on being +
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今日はとてつもなくポジティブ思考の人について書こう。

研究会に先生が参加し、みんなこぞって
自分の作品やプロジェクトの進行具合を
エスキースチェック(評価、好評、アドヴァイスすること)
してもらっていた。
俺も設計課題の進展を見てもらったが、
「理由がわからないよ」 
「もっと深く考えなきゃ」
「土を盛るだけじゃ、建築にはならないよ」
とぼろくそに言われた。言われたことは正しいから
批判はできないんだけれどね。

そんな中、院生の先輩(Tとしよう)が自分の修士論文のために
進めている作品を先生に見せていた。彼は東京湾岸工業地域
の水際住居の可能性を主張していて、食卓よりもでかい地図の
束を先生の前に広げていた。

先生は院生Tの話を聞いてはいるものの、まったく
内容に関しては賛同の意思を見せず、
「ありきたりすぎるよ、これじゃ」とか、
「こんなことやらなくてよいよ」、
「もっと面白いものやりなよ」などといった
言葉だけを投げつけていた。
院生Tもめげずに設問を続けていたが、
この話はもうらちがあかないことは周りの人たちを
含め彼自身もよくわかっていた。

そして話は終わった。

まるでぬれたマッチ棒を投げ捨てられるかのように
Tのエスキースチェックは終了した。

だが俺にはあるものが見えた。
それは、決してぬれたマッチ棒が地面に
横たわる姿ではなく、ぬれていながらも
地面から這い上がって、意地でも火がつくまで
硫黄にこすられようとするTの姿を。
彼は先生の、突拍子のない言葉を、
ひとつひとつ拾い上げるかのように
もう一度頭の中で自分の言葉に意訳し直していた。
どんなに適当なアドバイスでも、
どんなに根拠や、理屈がこもっていなくても、
先生に言われた言葉をいかにして意味づけを
するか、そしてどのようにして組み合わせて形作るか
をその瞬時に考え始めていたのだと思う。
境地を転機に変え、罵声を自らの根となり、葉となる
栄養素として考え、すべてが自分のプラスになることを
心底から感じられる彼に驚かされた。
正直、ものすごい力だ。いったいどれだけこれほどの
プラス思考をもった人がいるのかはわからないが、
見習いたい。本当に見習いたい。
本当にすごい。

そして今日も上には上がいることを知ることになった

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by eclipseted | 2004-06-08 23:27 | [発insights想]
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