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on 39 rue piat. 20 et. PARIS FRANCE #2
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歩いていて、小さな街角の花屋の前をとおる。
夕日が映える、恋に落ちている女の子の紅潮している頬と
燦々と降り注ぐ、地中海の日を受けて育ったチェリートマトの濃い赤の
愛の子の、眩しい赤い色をした唐辛子 の実がついている
鉢植えに目が留まった。辛いものがとりわけ大好きな
僕でさえ一言、、
辛そうだ。
いったい 何スコウ゛ィルぐらいの辛さだろう。
1912年にウィルバースコウ゛ィル博士によって確立された、
初めての「主観的な」辛さの単位がスコウ゛ィルユニットだ。
主観的な単位なんてあまり聞いたことがないよね。
彼は当初、世界で最も辛いチリペッパーを探し求めて、
辛さを被験者の体験的平均値で数値化したようだ。

主観的な指標ってなかなか難しい。当たり前のように、
絶対的な基準がないから、すべて自分任せの判断で
基準や数値が決まってしまう。一般的には便利では
ないよね。
しかし主観的な判断によって決まる基準も必要だと思う。

例えば痛さの単位なんかがあったらどうだろう。

自分では生死をさまようほどの痛さを感じていると思っている
のに、実は他の人が同等の痛みを味わったら、
たいしたことなかった、なんてことがあったら切ないよね。
「たいしたことないよ。君の盲腸による痛みはせいぜい49アウチ
 だから。鎮痛剤もせいぜい食前食後に一錠ずつね」
なんてたまったもんじゃない。痛さこそが独自の身体的指標/基準に
よって大きさを持つものだ。他の人に決められた日には
自分の体がまるで自分のものではなくなる気がする。
面白い発想だと思うけどな。

by eclipseted | 2004-09-21 23:51 | [設design計]
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